12歳の少年とその弟を中心にしたお話でこれといった事件が起こるわけではないけど、幼馴染の少女との淡い恋を織り交ぜての甘酸っぱい思い出やファンタジーを信じる弟とのやりとりなどが描かれていて、外の蒸し暑さを忘れるような清々しい作品だった。
ベトナム映画というのも珍しかったけど、1980年代後半の中南部の村ということで、ビー玉遊びや米粒を糊にしての工作とか、何か昭和な懐かしさでいっぱい、どのシーンもそのまま切り取って絵葉書にしたいくらい美しい村の風景も目の保養で、エンディングのアニメーションにも目を奪われた。
いつも一緒に遊んでいる仲良し兄弟のティエウとトゥオン。12歳になる兄ティエウは、幼なじみの少女ムーンのことが気になっているが、うまく思いを伝えることができない。そんなある日、ムーンの家が火事で焼け落ちてしまう。ムーンはしばらくの間、兄弟の家で過ごすことになり、ティエウの恋心はますます募っていく。しかし、ムーンはトゥオンと遊んでばかりで、嫉妬したティエウは、ある取り返しのつかないことをしてしまう。
原題 Toi Thay Hoa Vang Tren Co Xanh
103分
G
監督
ビクター・ブー
キャスト
ティン・ビン
チョン・カン
タイン・ミー
グエン・アイン・トゥー
カイン・ヒエン
マイ・テー・ヒエップ
ミー・アイン
新宿武蔵野館1 18:30~観客30人程/128席


